2026年3月(弥生) 「助けて」の一言がチームを強くする

2026年3月(弥生) 「助けて」の一言がチームを強くする

季節は啓蟄を過ぎ、大地が温まっている頃かと思いきや、まだ風が冷たくダウンコートが手放せないですね。

春は風が強く、木々の葉が揺れるように私たち人間も風の影響を受けやすい時期です。陽気が上部へ上昇しやすいことから、頭痛やめまい、顔のほてりや目の疲れ、耳鳴りや首肩の緊張など、不調が頭部に出やすくなります。帽子やマフラーなどで防寒し、頭部を冷やさないよう工夫しましょう。

当ルーム代表の篠原は、3月上旬に500人以上を管理している事業家のサイパンでの研修に参加してきました。
現地は半袖で過ごせる気候でしたが、帰国した途端、空港でくしゃみが止まらなくなり、何十年も治まっていた花粉症の反応に驚いたとのことです。
花粉症の方には辛い季節ですが、くれぐれもご自愛ください。


「心の繭」が作る視点の違い

今回の研修では、500人から5,000人規模の組織を管理するリーダーたちの多くが「思うように人が動いてくれない」という切実な悩みを抱えていました。

しかし、先月のEAP便りの話題にしたように、人は誰もが自分だけの「繭(まゆ)」の中から物事を見ている存在です。
それぞれの繭を通して世界を解釈している以上、価値観や優先順位が違って当たり前だという前提に立つ必要があります。

まずは「相手は自分と同じ景色を見ているわけではない」と理解することが、組織の摩擦を減らす第一歩となります。

相手の言葉の「奥」を聴く

自分と他者の視点が異なるからこそ、重要になるのが日頃のコミュニケーションです。

単に指示を伝えるだけでなく、相手の立場に立って「相手が本当は何を言おうとしているのか」を丁寧に聴き取ることが欠かせません。

相手の繭の内側にある思いを想像しながら耳を傾けることで、初めて心の通った対話が可能になります。
表面的な言葉のやり取りを超えて、相手を尊重し理解しようとする姿勢が、信頼関係の土台を築いていくのです。

多馬力を生み出す「弱さの開示」

責任ある立場の方は「自分が完璧な見本であらねば」と一人で頑張りすぎてしまう傾向にあります。

自分の弱さを見せれば軽んじられるのでは、と不安を感じることもあるでしょう。

しかし、一人で出せる力には限界があります。勇気を持って「助けて欲しい!」という本音を伝えることは、決して恥ずべきことではありません。むしろ、相手を信頼している証でもあると言えるでしょう。

必要な時に弱い部分を見せる勇気こそが、周りの力を引き出し、チーム全体の「多馬力」へと変えていくのです。

今月は、身近な誰かに「ちょっとこれ、手伝ってくれる?」と小さなお願いをしてみませんか。
その一言が、あなた自身の心を軽くし、周囲との新しい絆を作るきっかけになるはずです。