
連休が続いた5月が過ぎ、6月はカレンダーに赤い数字のない、少し落ち着いた1ヶ月が始まりました。
ふと道を歩けば、紫陽花の蕾が日に日にふくらみを増し、静かに開花に向けた準備をしている様子が目に留まります。
まもなく訪れる梅雨の気配も、空の色や湿度の変化とともに、少しずつ感じられるようになってきました。
移りゆく季節を、まず植物たちが知らせてくれる——そんな自然のリズムに触れると、私たちの心もふと和らぎ、目を楽しませてくれるのを感じます。
湿気と上手につきあう、梅雨のからだケア

これから梅雨に入り、空気中の湿度がぐっと高くなってきます。
実は、この「湿気」は私たちの体にも影響を与え、体内にも余分な水分がたまりやすくなっていきます。
こうした状態を放っておくと、体が重だるく感じたり、頭が重くなったり、頭痛、むくみ、下痢などの不調が出やすくなるのです。
特にこの時期は消化器系も負担を受けやすく、胃もたれや食欲不振につながることもあります。
そんなときは、利尿作用のある食材を意識的に取り入れて、体内の水分バランスを整えることが大切です。
また、気温は上がってきますが、雨で体が冷えやすくなることも。
薄着になる季節だからこそ、湯船につかって体をしっかり温める習慣も大切にしましょう。
今の時期から少しずつ汗をかく習慣をつけることは、夏本番に向けてスムーズに発汗し体内の熱を下げる“夏バテしにくい体づくり”にもつながります。
梅雨を健やかに過ごす、食べものの知恵

湿度が高い季節は、体内の「余分な水分」を排出し、胃腸の働きを助ける食材を取り入れることがポイントです。
以下のような食材を、日々の食事にうまく組み合わせてみましょう。
・利尿作用のある食材:体内の余分な水分を排出してくれます
冬瓜、ハトムギ、大根、トマト、きゅうり、なす、緑豆、黒豆、小豆 など
・胃腸の働きを助ける食材:湿気によるダメージを和らげます
長芋、大和芋、じゃがいも、里芋、カボチャ、キャベツ、レンコン、インゲン、とうもろこし、タラ、サバ、スズキ、カツオ、豚肉、鶏肉、牛肉 など
・体を温める辛味のある食材:発汗を促し、水分代謝をサポートします
ねぎ、生姜、ニラ、大葉、パクチー、三つ葉、ミョウガ、シシトウ など
※冷たい飲み物、脂っこい料理、生ものは体内に湿気をためやすくなるため、できるだけ控えましょう。
鬱陶しくなりがちな梅雨の季節も、食と過ごし方を少し意識するだけでも変わります。
体の声に耳を傾けながら、毎日を元気に乗り切っていきましょう!
