2021年5月(皐月)元気になる油と体に悪い油!

2021年5月(皐月)元気になる油と体に悪い油!

3度目の緊急事態宣言が発令されました。対象エリアは、東京都・大阪府・京都府・兵庫県で、425日~511日までの17日間です。

桜の季節に解除され、風薫る緑美しい季節に自粛に。感染者数を見ると止むを得ませんが、とても残念です。

一年で最も気持ちの良い季節に再び自粛することになりましたが、密にならないよう気を付けながらもどうにか外に出て、青い空や白い雲、緑を眺めながら、陽を浴びて深呼吸をしてみてください。陽を浴びると、セロトニンがつくられ、気持ちも晴れてくることでしょう!

今月のテーマは、先月に続き、油の話です。病気と油の関係や、体に良い油の摂り方について紹介します。

<悪い油は身近にあふれている?>

つい食べてしまうお菓子やパン、ファストフードに使われている悪い油の正体は、トランス脂肪酸。世界各地で規制が進む一方で、日本ではまだ多くの食品に含まれています。

トランス脂肪酸とは、構造中にトランス型の二重構造をもつ不飽和脂肪酸です。天然のものではなく、高温処理や水素添加によって発生します。

悪いとされる理由は、体内の細胞膜に入り込み、細胞の働きを狂わせ、悪玉コレステロールを増加させることにより、さまざまな病気のもととなってしまうからです。

<トランス脂肪酸による体への影響>

●DHA不足
脳の機能向上や抗うつ作用のあるDHAが、体内で変換されにくくなり、イライラや怒りっぽさが強まり、攻撃的になる。

●ホルモンバランスが乱れる
気持ちを落ち着かせるDHAが生成されにくくなるため、ホルモンバランスが乱れ、うつを発症しやすくなる。

●必須脂肪酸不足
幼児期の脳の発達に必要なオメガ3系の脂肪酸よりもトランス脂肪酸を多く摂取することで、子どもの体内酵素を壊し、脳の発育に悪影響を与え、ADHD(注意欠陥・多動性障害)や学習障害に影響を与えていると言われている。

 

<元気になる油>

◎アマニ油
アレルギー体質の改善、免疫向上、血液サラサラ、認知症予防、記憶力アップ

◎ココナッツオイル
代謝アップ、脂肪燃焼、便秘ケア、効率的にエネルギーに変換

◎オリーブオイル
悪玉コレステロール値だけを下げる、動脈硬化・心筋梗塞・糖尿病による血管の病気を予防

※偽エキストラバージンオリーブオイルに注意。1g3円以上が本物の目安。

◎麻の実油
心を落ち着かせる、PMS(月経前症候群)の緩和

◎エゴマ油
脳の神経細胞を活性化、学習能力アップ、認知症予防

◎アボガドオイル
ビタミンB群やβカロテンが多く、ウィルスや細菌への抵抗力を高める

 

<保存方法が大切!>

たとえ良い油を選んでも、保存方法が不適切だと油の質を低下させてしまいます。極力避けるべきなのは酸化です

光・・・日光だけでなく、蛍光灯にも反応するので棚の中に入れる。

熱・・・コンロ付近や直射日光が当たる場所は高温になりやすいので注意する。

空気・・ボトルの中の油量が少なくなると空気が溜まり、酸化が進みます。小さい瓶に移し替え、フタはしっかり閉めましょう。

参考文献:川村賢司『元気になる油、病気になる油』