2021年11月(霜月)ストレスになりやすい考え方

2021年11月(霜月)ストレスになりやすい考え方

気温が下がり、秋も深まってきました。自然の中に出ると、色づいた木々が、季節の移り変わりを教えてくれます。

いつもより少し深い呼吸を何度か続けてみると、マスクの着用にすっかり慣れ、いつの間にか呼吸が浅くなっていることを実感されるかもしれません。

緊急事態宣言が明けた今、感染症予防を続けながらも、外の空気を吸ったり、空を見上げたり、自然に触れてみませんか。

どうぞ凝り固まった体や心がホッと緩むことを実感してみてください。

ストレスになりやすい考え方その1 二極思考

カウンセリングで来室される方の中に比較的多く見られるのが、「白」か「黒」か、「0」か「100」か、「良い」か「悪い」か、という二極思考です。

この二極思考、仕事上では、判断がはっきりしており、物事をスピーディに進めていく「仕事ができる人」という印象を与えるかもしれません。

一方で、世の中を見渡すと、人やものごとは、二極のどちらかにきれいに振り分けられるものばかりではありません。むしろ、どちらかには分けられず、収まり切らないことのほうが多いのではないのでしょうか。

二極思考の方は、自分にも他人にも厳しい傾向が見られることも少なくありません。
また、怒りを抱えやすかったり、ストレスを感じやすかったりすることで、生きにくさに繋がっている場合があります。

提案1グレーを作る

二極思考の方に、「白と黒、それ以外にグレーを作ろう」とお話しすると、単にグレーを加えた三極と捉えてしまいがちです。

しかし、グレーには、白に近いものから黒に近いものまでグラデーションがあります。

二極思考の傾向があることに気がついたら、両極間にもさまざまな視点や選択肢がある、そのようなイメージを持つよう心がけてみましょう。

提案2 そのままを受け入れる

たとえば、目の前にガラスのコップがあるとします。

さて、このコップは良いものでしょうか、悪いものでしょうか? 「ガラス製に限る」という条件があるとすると、“良いもの”となりますが、「陶器製に限る」という条件だった場合には、“悪いもの”となってしまうでしょう。

このように、条件をつけることにより、「良い」あるいは「悪い」と決められてしまいます。
しかし、コップそのものは、ただの容器。良いも悪いもありません。人やものごとについても同じです。

限定的な見方で判断をせず、試しにそのままを見て受け入れようとしてみましょう。
最初は、収まりが悪く、気持ちが悪いかもしれませんが、徐々に見方が変わってくるかもしれません。

ストレスになりやすい考え方には、二極思考の他にもいくつかのパターンがありますので、今後も折を見て紹介していきます!