2018年 2月(如月) 心身を健康に保つ秘密は「脳」にあり!

2018年 2月(如月) 心身を健康に保つ秘密は「脳」にあり!

2018年 2月(如月) 心身を健康に保つ秘密は「脳」にあり!

二十四節気・・・

立春(りっしゅん) 2月 4日 二十四節気の最初の節気。春の始まりかつ一年のはじまり。

雨水( うすい ) 2月19日 雪から雨へと変わり、降り積もった雪も溶けだす頃。

二十四節気の欄にも記載した通り、旧暦の上では、立春のある2月が一年のはじまりで、雨水を過ぎれば雪も溶けだしはじめます。

1月5日の小寒(寒の入り)から最も寒い20日の大寒までの間に成人式やセンター試験などの一大事が集中しているのは毎年のことですが、2018年冬真っ只中の関東地方は、22日に大雪となっただけでなく、最低気温が氷点下の日が続きました。東京都内でマイナス3℃を2日連続で下回ったのは53年ぶり、埼玉県ではマイナス9.8℃を記録するという驚くほどの大寒波に見舞われています。

天気予報によると、この寒さは2月に入って立春を過ぎた後も続くようです。

どうぞからだを十分に温め、免疫を下げないように気を付けてお過ごしください。

今月は、こころとからだのコントロールの要である「脳」の機能に注目していきたいと思います。


脳の性質を知る ~脳との付き合い方が健康の決め手に~

脳とは、神経組織の集合体です。心身に関するあらゆる情報を統合し、生命活動の中枢を担う重要な器官であることは皆さんもよくご存じでしょう。

当然、知性・感情・意志といった精神活動(こころ)のすべてを司っているのも脳。

運動反射(からだの動き)を指令する機能も持っており、人が生きていく上で非常に大切な器官と言えます。

このように、一見別のものに思える「こころ」と「からだ」も、コントロールしている源は同じく脳だと考えれば、心身はまさに一体と捉えることも可能です。そうなると、私たちの健康を保つためには、脳といかに付き合うかが大切ということに。

そこで今回は、最先端のAI(人工知能)すら追いつけないほど複雑な働きをしている脳と上手に付き合うための方法を紹介します。


脳とイメージ ~脳を上手にダマすには~

脳と上手に付き合うためのポイントは、ずばり「ダマす」ことです。

パニック障害のケースを例に考えてみましょう。パニック障害の症例の1つとして、電車に乗ると動悸やめまいが止まらなくなり、強烈な不安感に見舞われ、最終的に「また発作が起きたらどうしよう」と考えるだけで電車に乗れなくなってしまうというケースがあります。しかし実際のところパニック症状が続くのは長くても20~30分ほど。もちろん生命の危機に至ることもありません。

電車に乗って発作が起きる場面を繰り返しイメージすることで恐怖心に拍車がかかり(=予期不安)、ますます乗れなくなってしまうというのが正しい理解です。

その場面を想像しただけでまるで実際に体験しているかのような状態になる、これは、「脳は現実に起こったこととイメージしたものを区別できない」ために起こります。違った言い方をすると、「実際に経験したこととイメージしたことを区別なく記憶する」という脳の性質によって引き起こされるということです。

しかし、何度もイメージするだけで、脳はあたかも実際に自分が経験したかのように錯覚する……これをうまく使わない手はありません!

パニック障害にあてはめると、①電車にスムーズに乗れている姿(=成功体験)を何度もリアルにイメージすれば、②脳が「難なく乗車できている」と錯覚し、③実際に発作を起こさずに電車に乗れるようになる、と考えられます。

まさにこの原理を生かしているのが、アスリートのイメージトレーニングです。成功させるコツは、「ゴール(目標)を明確にすること」や「五感をフル活用してなるべくリアルに思い描く」ことだと言われています。

あなたも、イメージ力を磨き、なりたい自分、なりたい結果を手に入れましょう。