2016年 9月(長月) 一流アスリートに学ぶ、メンタルコントロール術
二十四節気・・・
白露(はくろ)9月 7日 秋の気配が深まり、露の量が多くなる頃。
秋分( しゅうぶん )9月22日 春分から半年目。昼と夜の長さが同じになります。

リオオリンピックが閉幕しました。
連日、日本選手の健闘する様子が放映され、見どころも多く、あっという間の17日間だったように思います。
ほとんどが平成生まれとなっているからか、緊張せず、のびのびとプレイをする、メンタルのタフな選手が増えた印象です。
その結果が、金メダル12個、銀メダル8個、銅メダル21個の合計41個と、過去最多の獲得数!
たくさんの勇気と感動をもらい、早くも4年後の東京オリンピックが楽しみになりました。
ポイントは「事実」のみを捉えること

男子体操では、金メダル請負人のようであった内村航平選手が、団体予選の鉄棒でまさかの落下。しかし、その後の決勝では、失敗をした原因をしっかりと修正し、見事に金メダルを獲得!
一流アスリートのメンタルの強さを目の当たりにしました。
以前、レーシングドライバーのケアに携わっていた時にも、同じような場面を目にしたことがあります。それは、レースで、スピンやクラッシュをするなど失敗した選手がピットに戻った時のことです。
さぞかし落ち込んでいるのではないかと心配をしていたら、なんと笑いながら、「やあ~、当たっちゃった~」と言い、気持ちは「次のレースをどうするか」の対策へとすでに切り替わっていました。
彼らは、冷静に “事実を捉え、どうするか” ということのみに注力していたのです。
アスリートは、本番の試合となれば、勝つか負けるかの連続。あれこれ悩んでばかりいたら、気持ちの切り替えができず、次の試合にも悪い影響を及ぼしますから、気持ちを切り替える訓練ができているのでしょう。
不必要な感情が浮かびそうになったら……「はい、終わり! STOP!」

さて、皆さんはいかがでしょうか?
何か失敗をした時、どうしますか?
後悔をしたり、色々なことを考えたりはしていませんか?
例えば、「恥ずかしい」「皆にどう思われるだろう」「こんなことを失敗するなんてダメだ」等々……。
さまざまな感情や考えをくっつけて、さらに気持ちを重くしてはいませんか?
しかし、大切なのは、事実を捉えることです。
事実は、「失敗をしてしまった」、ただそれだけ。
もし、感情や考えが浮かびそうになったら、「失敗をした。はい、終わり!」でストップをかけ、余計なことは考えないようにします。
アスリートのようにすぐにはできないかもしれません。しかし、そう考える練習をすることで、気持ちの切り替えがしやすくなってきます。落ち込むことで負のスパイラルにハマってしまうと、自力ではなかなか抜け出せず、動きまで止まってしまいがち。動けない時は、自分で自分を落ち込ませる思考のパターンにはまっているときです。
まず、事実だけを捉える練習をしてみましょう。
このように捉え直すと、「事実は意外と傷つけない」と思いませんか?
