2015年12月(師走) 冬の香りで風邪予防!
二十四節気・・・
大雪(だいせつ)12月7日 雪がたくさん降り、山にも雪が積もると、冬の姿になります。
冬至(とうじ)12月22日 一年で夜が最も長い日。この日を境に昼が少しずつ長くなって行きます。
今年の冬は、エルニーニョ現象により、太平洋側から暖かい空気が流れ込むため、西日本から関東にかけては暖冬だといわれています。
しかも、その現象は歴代最強という予報。いったいどんな気候になるのでしょうか。
日本では、冬至には柚子湯に入るという風習があります。
柚子は、古来から日本人に最も好まれる香りの一つ。
一方、欧米にも、昔から伝わる冬の香りがあります。
それは、ポマンダーの香りです。
ポマンダーとは、柑橘系(主にオレンジ)の果物に、スパイスをまぶした丸い玉。柑橘系の果皮に、クローブを隙間なく刺すと、柑橘系の果汁の水分がクローブの花蕾に移り、蒸発する時に香りが漂います。
中世のヨーロッパで流行し、その香りが、健康と幸せにつながると、病気や悪霊から身を守る魔除けの役目をしていました。今でも、ポマンダーは幸せを呼ぶと言い伝えられ、クリスマスや新年のプレゼントとして贈られているようです。
ポマンダーの香りは長持ちするので、タンスの虫除けや、車の芳香、クリスマスツリーの飾りとしても使われています。
そのポマンダーに使われるスパイスは、クローブ。和名は丁字(ちょうじ)、歯医者さんの香りといえば想像がつくかもしれません。実際、昔は、虫歯の痛み止めと殺菌消毒に、クローブの花蕾を詰めていたのです。
欧米で知られる冬の香りは、他にもあります。それは、シナモン。
シナモンは、風邪予防に、カルダモン等と一緒にミルクティーに入れたり、冬に美味しいアップルパイに使ったり、冬の間に大活躍します。
クローブもシナモンも、「フェノール」という成分を多く含み、強い殺菌作用があります。血圧の低い方や、寒さの苦手な方も、これらの香りを嗅ぐと、血圧が少し上がり、元気が出てきますよ。ただし、「フェノール」を含む精油は、皮膚を刺激するので、通常の精油よりも薄めて使いましょう。
冬に大活躍!な精油をご紹介
★クローブ(花蕾) フトモモ科 ※敏感肌の方は注意
・下痢、消化不良、吐き気、お腹が張る時など
消化器系の不調に効果的
・歯痛、リウマチ、関節炎などの鎮痛効果
・呼吸器系のトラブルに
・催淫作用
・気分を高め、集中力アップに
★シナモン(葉)クスノキ科 ※敏感肌、妊娠中の方は使用を注意
・抗菌、抗真菌、抗ウィルス作用
・殺菌、消毒作用
・免疫促進作用
・気分を高める
簡単!風邪予防スプレーの作り方
用意するもの:
スプレー容器50ml、精製水45ml、無水エタノール5ml、精油5滴以内
シナモンやクローブの精油を中心に、いくつかの精油をブレンドすると良いでしょう。
●シナモン、クローブと相性の良い精油……
オレンジ、ローズ、ジャスミン、フランキンセンスなど
※スプレーは、人に向かってかけないよう注意してください。