
今年の夏は例年より早く暑さが訪れましたが、やはりお彼岸を過ぎると朝夕の風に秋の気配が漂ってきます。
日暮れも少しずつ早まり、季節の移ろいを感じる時期ですね。
さて、4月から開催されていた大阪万博も、10月13日に閉幕を迎えます。
日本館のテーマは「いのち」。リピーターが多く人気だそうです。
私自身、かつて1990年の「花と緑の博覧会」に携わったことがあり、無事に終えられるようにと願っています。
華やかさの裏にある多くの人の願いや努力に思いを寄せると、秋の澄んだ空気が一層心に沁みるようです。
感情を持つことは悪いこと?

「つい子どもにイライラして口うるさく叱ってしまい、後悔する」
――子育て中のお母さんからの相談でよく耳にする声です。
理想の親像は穏やかでニコニコ。けれど、私たちは感情のある人間。刺激があれば反応してしまうのは自然なことです。
とはいえ、感情をぶつけすぎれば誰でも疲れてしまいます。ここで大切なのは感情を抑え込むことではなく、感情と「どう向き合うか」です。
たとえば、感情的になってしまった後に「ごめんね」と素直に伝えることは、関係を深める一歩になります。子どもに対して「謝る姿」を見せることが学びになるでしょう。
最後は謝って笑顔になる。
意地を張るより、正直に悪かったことを認めることが、歩み寄りや許しを生む
――これは、子育てに限らず、人間関係全般に通じる大切なことです。
北風と太陽の法則に学ぶ

イソップ物語では、冷たい北風よりも太陽の温かさが旅人の心を動かしました。
強引で厳しいアプローチよりも、優しくあたたかな関わりが相手を変える、という教訓です。
人との関わりも同じ。厳しい言葉ばかりでは相手は心を閉ざしてしまいます。
そこで必要となるのは寛容さ。
そして、相手に寄り添うためには、まず自分自身が穏やかでいることが大切です。
「自分は何をするとご機嫌でいられるか?」
――日々のちょっとした観察が、職場や家庭での人間関係をしなやかにしてくれることでしょう。
